勝利のラクロスコーチング

ラクロスコーチングのサクセスストーリー! (になればいいなぁ)

地方ラクロス事情

東北エリアのラクロスを取り巻く環境を紹介します

リーグ戦参加大学(男子)の分布

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上の図は東北地区のラクロスリーグ戦に参加している大学です。2019年度現在、東北地区は7大学がリーグ戦にエントリーしています。この図を見てわかるように、青森県、秋田県、山形県にはラクロス部のある大学がありません。東北地区のリーグ戦を活性化させるためにはこれらの県でラクロスを広めていく活動が求められます。

ちなみに、本来は東海地区に属するはずの新潟大学が東北地区のリーグに参加している理由としては、東北地区のリーグに参加した方が距離的にキツくないからです。

距離の問題

東北地区は広いです。

あまり知られていませんが、青森・秋田・岩手の北東北3県で九州と同じぐらいの面積です。そして岩手は四国と同じくらいの面積です!マイナー情報ですが、岩手は北海道の次に大きな県でもあります。。

そうなると困るのが移動です。

例えば、岩手大学から仙台(宮城県)まで移動すると、車で2〜3時間ほどかかります。ちなみに新潟大学は仙台まで4時間くらいかかると聞いています。残念ながら試合会場は開幕も決勝も距離の間をとって仙台で行われるため、宮城県外の大学が勝ち上がった場合は、まずこの移動に苦しめられます。移動のキツさはもちろんのこと、移動費も大きいので金銭的にも苦しいです。

ちなみに、東北という土地においては電車はそこまで便利なものではありません。(仙台はそこそこ栄えているので地下鉄も走っていますが、)東京のように路線が密に張り巡らされていないので、行きたいところに行けません。電車の停まる駅の周辺は栄えているというのが一般的ですが、全く栄えていないどころか無人駅も多数です。栄えている街の飲食店に行きたいと思って検索すると「最寄駅から徒歩40分」みたいな悲しい情報が出てきます。

というわけで、東北のメインの交通手段はどうしても車かバスになってしまうのです。

金銭的な問題

「ラクロスはお金がかかる」

とはよく言われることですが、東北地区においては他地区よりもかなり厳しい環境だと僕は思っています。

例えば、以下の写真です。

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これ、実は盛岡駅前の繁華街にある大手コンビニのアルバイト募集ポスターです。

岩手で一番大きな街の駅前でこれです。このご時世に700円台は衝撃ですが、岩手ではこれが当たり前なのです。

 

この時給の低さは地方ならではと言えるかもしれません。

 

とは言え、東京でのアルバイトを経験している僕としては、時給800円台のバイトを見つけて喜んでいる岩大生を見るとなんか切なくなります。。

 

このように、移動費が大きいのにバイトで得られる金額が少ないという二重苦の中で地方ラクロッサーは生活しています。

 

実力差の問題

東北地区の男子のリーグ戦登録チームは7チームしかありません。その7チームの中にはチームが発足してまだ数年しかたっていない新設チームもあれば、20年以上たってる伝統校もあります。

当然ですが、実力的なことを言うと、伝統校の方が圧倒的に強いです。

これに関しては、伝統校の部員数・練習環境・組織力は新設校よりも優れているので仕方ありません。ただ、普通であれば、ある程度の年数が経てば新設校の組織も大きくなり、実力的にも成長するはずなのですが…

 

東北地区はそれがありません。

 

東北地区は新設校がなかなか上がれない環境なのです。

 

この原因としては、

新設校も伝統校も同じリーグで戦っているから

だと僕は思っています。

 

チーム数が少ないせいもありますが、東北地区のリーグは1部2部に分かれていません。

そうなるとどういうことが起こるかというと、イジメのようなボロ試合が多発するのです。

 

例えば、20-0とか30ー0のような一方的な試合です。このような試合は東北地区のリーグ戦では毎年起こっていて、全試合の1/3以上はこのようなボロ試合です。

少なくとも20点差以上は当たり前、ひどい時は岩手大vs福島大で58-0というラクロスの試合では考えられないような超大差の試合もありました。

 

この状況だけ見ると、そもそも強いチームが実力を落としたメンバーで戦えばいいじゃないかと思う人もいるはずです。しかし、時としてそうも言っていられない状況があるのです。

 

それは以下のような状況です。

・リーグ戦上位3チームが勝ち点で並んでいる

・1位通過するために得失点差での勝負になる

 

東北地区は3位までが残れるFINAL3制を導入しています。すると、上記のような状況だと弱いチーム相手にたくさん点を取って得点を稼がなければいけません。

 

先ほどの58-0という試合もその結果でした。

 

当時はやむ終えず容赦なくやってしまいましたが、その翌年から福島大はリーグ戦に参加しなくなりました。

当時の福島大は人数もギリギリで、組織を作り上げてやっとリーグ戦に出られるようになったばかりでした。しかし、結果は全試合ボロ負け。岩手大だけでなく、その他の大学からもイジメのような猛攻を受けました。僕だったら二度とラクロスなんかしたくないと思うような試合でした。翌年からリーグ戦に参加できなくなったのも、このような試合を受けて多くの退部者が出てしまったためと言われています。

 

ただ、そんな福島大ですが、今年からリーグ戦に復活しました!

東北地区のラクロスの発展を考えれば非常に喜ばしいことです。

散々痛めつけたくせに何を言っているんだと思われそうですが、、

今や僕も東北地区の発展を考えて活動する立場になりました。

二度とこのようなボロ試合でリーグ戦の参加大学が減ってしまわないように、リーグ戦の制度を変えるべく意見を挙げさせてもらっています。

 

二部制導入について

ボロ試合を減らし健康的な競争環境を作るために、僕は「二部制の導入」を東北地区で提案しています。

この二部制については数年前から提案し、東北地区の各チームの主将会でも議論されましたが、女子と男子で意見の対立が起こり保留になっていました。男子は全チームが賛成していたのですが、女子の数チームから反対の声が挙がったのです。

 

その二部制の反対の理由としては

「強いチームと試合できる機会がなくなるから」

「(弱いチームと対戦する強いチームは)Bチームを出せるので、試合経験を積ませるいい機会だから」

とのことです。

 

この意見を聞いたときは、弱いチームは最初から勝つことを諦めてる?と思ってしまいました。 

同じくらいの実力のチームと接戦を繰り返すよりも強いチームと試合をして大敗するほうが良い、という発想だったので。

女子の下位のチームにとって「勝敗は二の次」なのだと感じました。

 

僕にはこれがよくわかりません。

 

過去に女子チームを指導した経験がありますが、誤解を恐れず言うと、

女子チームは「全員で戦う」ことを最重要視していて、「勝つために限られたメンバーで戦う」思考を嫌う傾向があると思っています。

 

「勝利よりも一体感」

 

これが多くの女子チームに共通していることだと思っていますが、女子チームの指導者の方々はこの辺りをどう考えているのでしょうか?

 

僕は勝利を求めないチームが嫌いなので、どうしても女子チームは苦手で避けてしまうのですが、もしかしたら女子チームならではの効果的な指導というものがあるのかもしれません。機会があれば女子チームの指導者と意見交換をしてみたいものです。

でもやっぱり二部制!

女子チームの反対意見はありましたが、それでも二部制については過半数のチームが賛成しているので、おそらく今後は二部制に向けて東北地区は進んでいくのだろうと思っています。

チームの意向だけではなく、大会運営、審判派遣など課題はたくさんあるでしょうが、兎にも角にもまずは二部制にしなければ東北地区のボトムアップはできません。

僕が何よりも重視しているのは

健康的な競争

です。

筋トレで言うところの、

筋肉が断裂するくらい追い込むのではなく、適度に損傷を与えて超回復させる…

みたいな感じでしょうか。

 

東北地区のリーグ戦もそうあるべきだと思います。

 

ボロボロにされて這い上がれるチームは中々いません。それよりも、

「あの試合は惜しかった!」

「あとちょっとだった」

「そのちょっとはどうやれば埋まるんだろう?」

というような、敗戦の先に希望が見える試合、敗戦を糧にできる試合を多く重ねることでチームは強くなると思います。

 

何より、見ている方もやってる方もそのほうが絶対盛り上がりますよね!

社会人チームの問題

最後に、東北地区の社会人事情について紹介します。

東北地区は社会人チームが充実していません。社会人だけで試合をできるほどチーム数も人数もいないのです。

僕が大学卒業後に岩手に戻ってきたときは、社会人チームは1〜2チームしかありませんでした。

岩手大学を指導することになって、練習試合の相手が必要だと感じた僕は、早々に社会人チームを岩手にも作るべきだと思い、岩手大の卒業生や岩手に眠っている社会人、さらに隣県の秋田や青森に眠っている社会人を集め、「SHELL(シェル)」というチームを作りました。当時はSNSもそれほど普及していないため、知り合いのツテを使ってコツコツとメールを送って勧誘しました。

今は岩手大OB中心でギリギリ試合できるくらいの人数しかいませんが、岩手大学との練習試合や社会人試合を中心に活動しています。

ぜひ岩手にいるラクロス経験者は連絡ください!チームメンバー大募集中です!

 

また、仙台にはSLC(仙台ラクロスクラブ)というチームがあり、最近ではSNSをフル活用してメンバーを増やしています。定期的に行われる社会人試合だけでなく、休日に練習もするくらい積極的に活動しています。

 

あとは、新潟にもNLC(新潟ラクロスクラブ)というチームがあるのですが、SHELL同様人数は少なめです。他にも東北大学の院生で結成され、仙台を中心に活動しているブルージェイズという若いチームもあります。

 

このように、東北地区には一応4チームの社会人チームがありますが、今はまだ独自でリーグ戦を行えるほどの環境ではありません。SLCはともかくとして、その他のチームの人数がもっと増えてくれれば東北地区の社会人リーグも活発化するはずです。

 

もしこのブログを見て、東北地区にいる元ラクロッサーの情報を持っている方がいればぜひ教えてください!

 

また、実は東北地区に潜んでいて眠っていたけど、このブログを見ちゃった人もぜひ連絡ください!

ダイエット、運動不足解消、東北地区のラクロス発展のため…理由は何でもいいですが、社会人になってコミュニティを広げるチャンスですのでぜひ!

 

ちなみに余談ですが、SHELLがきっかけで新しい出会いが生まれ、結婚をしたメンバーもいます。SHELLはメンバーの人生の大切な出会いを応援するチームでもあります。

そういった意味でもぜひ!!笑